2007年6月 6日 (水)

こりゃむずかしいぞ

著者同定など、主要データがおおむね発表された。
微妙に去年とは違うなあ。
作品に対する点を見ると、同じ著者でもものすごくムラがあるみたい。
単純に点とか投稿数とかでは決めかねるような気がする。

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2007年5月31日 (木)

【+5】袖引き

文章技術 +3 体験談希少度 +2 合計点【+5】
まずおわび。体験談希少度も、限りなく+3に近いです。
ただ、ラストになって合計点+6をまき散らすのもどうかと思って。すみません。

「黒い家」のホラー版? いや、あっちもホラー小説だから、「超」怖い話版「黒い家」というところでしょうか。
くたくだしい描写もなく、しかし読み応えはたっぷり。
読後の重苦しさは相当なもの。
怪異が物足りないという意見もあるようです。しかし、先に「これは『怪談』ではない」に書いたように、目に見えるような怪異が怪談のすべてではないでしょう?
先方の家族皆、どこかしら壊れているように思える不気味さ。
これは絶対何かあるなと思わせてから、この家の因果を彼に語らせる構成の妙。
みごとです。
ラストで登場するおばさんは、まさにデウス・エクス・マキナ。
おばさんに一方的に話させて、そのときの彼女の反応が書かれていないのもいい。
おばさんが霊能者だとか、そういうとって付けたような説明がないのもいい。

いや~な雰囲気で構成された怪談の見本のようなお話し。

http://www.chokowa.com/cho-1/2007/entry-blog/blog.cgi/20070312051832

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【+6】境涯

文章技術 +3 体験談希少度 +3 合計点【+6】
最後にこういう大作を読める至福。
これぞまさに「大トリ」と言って過言ではないでしょう。

ある程度の数の怪談を読んでいると、典型的なパターン怪談でなくても、「次はこうなるだろう」「こういうオチ(またはラスト)だろう」と考えるようになります。
創作で言えば、「これは夢オチ」「これは不条理系」「これはドッペルゲンガーもの」という風に。
ところが、この作品においては、このあたりでこうなるだろうという予想はことごとく裏切られました。それも、非常に意表をつく、しかもいい意味で。
最初は、仏間をちらっと見たときに女性の姿を見た、というところで終わるのだと思いました。→違った_| ̄|○
次に仏間で寝ることを命じられ、その夜、顔を切り刻まれたと思われる女性を見て、気を失う。というところで終わると思いました。→違った。_| ̄|○
ついには、いかに命じられたことを守らなかったとは言え、片目の視力を奪われてしまう。
おっそろしい話です。

これは、と感心したことをいくつか。

牡丹模様の着物と思ったのが、実は白い着物に血が飛び散ったものという描写。
なるほど。と思います。見間違えも、真相も、不自然さがない。
もしかすると、白い着物というのは白無垢だったのでしょうか? そう考えると、なおのこと怖くなる。
椀の中に、鯛の目玉が二つとも残っていた。
常には一つ食べていること、そして話者が片目を失明したこと、理不尽ではあるけれど、みごとに整合している。すばらしい。すばらしいけど、怖い。

今度は、ちょっとだけ気になったこと。

話の中の、最初の段落と最後の段落は、現在の咲子さん目線で語り、著者を目の前にして語っているように書かれていますね?
であれば、最初の段落も「さん」付けしたほうがいいんじゃないかな、と。
もうひとつ、膳の用意をするところで、「一対の箸」と表記されています。
これは、これでいいのでしょうか? 私もこの手の表記は不得手でよく知らないのですが、一膳の間違いということはないのでしょうか?

この手の「忌まわしい伝承」系の話はすっごく好きなので、どうしても高得点を付けてしまいます。

>それだけはお聞きにならない方がいいですよ――とやんわりと断られてしまった。

これはこの手の話の「お約束」ですが、よっぽどむごいことが過去にあったのだろうなと十分わかりますよね。
咲子さんが、出来事の理不尽さに怒ることもなく、ごく普通に受け入れている(らしい)こともまた、戦慄を誘います。

そうそう。
タイトルの単語の意味を知らなくて、調べてみました。
すばらしい。よく考えて付けられたタイトルと思います。
こう言ってしまうと他の作品の作者の方に怒られそうですが、今大会、無意味にこねくり回したタイトルはあっても、作品内容と合致する深いタイトルは、あまり見受けられませんでした。
著者同定が楽しみです。

http://www.chokowa.com/cho-1/2007/entry-blog/blog.cgi/20070526114435

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2007年5月30日 (水)

これは「怪談」ではない

講評を読んでいて、ふと思ったこと。
人様のことをあれこれ言える立場ではないけれど、講評されている方々の中に、怪談の定義を非常に狭義で設定されている人がいるような。

それはたとえば、幽霊に代表されるような心霊系の出来事が起きていないから、「東京伝説系」だとか、「怪談ではない」とか。

そのノリで言うなら、初期の「超」怖い話の「不動前からの脱出」とか、日本とは思えないような町に迷い込んだ話とか、あのあたりはすべてアウトになってしまいませんか。
もちろん、常に進化するのが「超」怖い話ですから、今頃初期の話を持ち出しても仕方ないのかも知れませんが、「心霊系とは言い切れない」というだけで点数の低い話があったりするので、どうなんだろうと。
「超」怖い話ではないけれど、「新耳袋」のエピソードで、家の下に出入り口のない地下室があって、その部屋の壁に「日の丸」が描かれていたという話。
あのエピソード、気味がわるくて大好きなんですけど、超-1/2007の講評の流れから行くと、この話も「東京伝説系」という判断がされてしまいそうな。
幽霊=「超」怖い話ではなく、奇妙な話も「超」怖い話のカテゴリーだと思うんですけどねえ。
ストレートな幽霊話の方が、好まれるんでしょうか。

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2007年5月26日 (土)

【-6】トンネル

うわー。
最終日にこんな話が投稿されますか。
投稿した人、知ってか知らずか。
まあ、知らなかったということにしておきましょう。
投稿者性善説の「超-1」ですもの。
この話、ここで時々話題にするokwaveという質問サイトで、私が回答したものなんですよねえ。
「この話のオチ」というタイトルの質問でした。
以下質問全文。

この話の意味?オチ?みたいなのを教えていただきたいです。

二人の青年があるトンネルにやってきます。
そのトンネルは雨の日に通ると怪奇現象が起こると噂のトンネルで、二人はそれを目当てにしていたのです。 しかしなにもおこらず、なにもないじゃんと話していると、一人が急に黙り込み、「いま・・・聞こえなかったのか?」といいます。「え・・・?雨の音がすごかったし運転してたから聞こえてないと思うんだけど・・・」「聞こえてたんじゃないか」

http://okwave.jp/qa1864705.html

知らなかったのだから仕方ないという言い方もできましょうが、リサーチをおこたったという点で、問題とします。
文章とか体験希少度とか、論外。最低点とします。
http://www.chokowa.com/cho-1/2007/entry-blog/blog.cgi/20070525042507

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【+6】流し

文章技術 +3 体験談希少度 +3 合計点【+6】
そうそう。こういうタイプの怪談もあるんだよなあ。
……と、今さらながら思い出した。
とにかく、お見事と言いたい。
目に見える、あるいは体験した現象よりも、その背後にあるものの方が、はるかに深く、おぞましく、哀しい。
ただ、一部の「地の文」で、「んー」と思ったところあり。
首をかしげるとか、そういうほどではなくて、私がそう感じた程度。

>不思議なことに水は澄んでいて、相当な深さがあるのか底は見えない。

「相当な深さ」の前に、軽い否定の語句を入れたほうがいいように思いました。
「なのに」「にもかかわらず」とか。
いえ、鍾乳洞内の地底湖とか、南国の澄んだ海とか、どんなに済んでいても底が見えない場合があるのは重々承知しておりますが。

>小さい美千代さんにはどうせ分からない。

地の文も美千代さん目線で書かれていると思うのですが、だとするならば、「どうせ」というのはどうなのだろう? と。
「なんのことか」「意味が」などのほうがいいような。

以上、あえて言うなら、というレベルで無理矢理見つけたことなので、ほとんど気にする必要はないかと。
当初、体験談希少度を+2としていたのですが、本作のような話は貴重であることに気づき、+3に変更。結果として合計点は+6になりました。
とにかく、「怪談というものは単に怖がらせるだけ」ではないということを再認識させてくれたことだけでも高得点を付けたいぐらい。
この清涼感はただごとではないですよ。
http://www.chokowa.com/cho-1/2007/entry-blog/blog.cgi/20070519082945

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2007年5月25日 (金)

24日UPの話で

……誰も指摘しないけど、あれ、キャプテン・ボンバーじゃないのかなあ。
デザインが微妙に違うけど。
なかやま・きんに君、まだまだメジャーではないか。(笑

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2007年5月 7日 (月)

【-5】横たわる老婆

文章技術 -2 体験談希少度 -3 合計点【-5】

八坂神社の前の道、片側3車線ぐらいあったんじゃなかったですかね?
どっちから来たか、どの車線を走っていたかによっても違うのでしょうが、特に書かれていないところを見ると国産車で、助手席に座っていたんですよね?
そういう状態で、センターライン付近に横たわる人間の姿を、ここまで詳細に観察できるものでしょうか?

>車が激しく行き交う道路の

と書かれている以上、徐行に近いスピードで走っていたわけでもない。

自分は目撃しているのにドライバーの友人は知らん顔という部分を怪異と思わせたいのでしょうが、不自然な部分が多すぎて、説得力は皆無。
怪異譚として評価する以前の問題。

http://www.chokowa.com/cho-1/2007/entry-blog/blog.cgi/20070507063741

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【+4】ゆうれいここにいます

文章技術 +2 体験談希少度 +2 合計点【+4】

オーソドックスな幽霊屋敷譚だが、達者な文章によって読み応えのある話になっている。ただ、下記の部分、

>まるで掃除機で吸ったかのように、粒一つ見あたらなかった。
>しかしながら、朝日というのは些細な疑念など吹き飛ばすものらしい。
>おだやかな春光が、小窪さんの思考の一部を麻痺させたのであろうか。
>絶対おかしい怖い物凄く怖い嫌だ嫌だ。
>だけども……
>――そうだ。なめくじだ。ナメクジを子供が塩で溶かしたんだ。
>そういえば、子供の頃よくやったよ。
>疑問の答えを見つけたようで、気分が良くなった。

忌まわしい感じを、無理矢理押さえつけようとしている雰囲気を出すためなのだろうが、体験者の思考の流れとか読者の印象などを考えると、ちょっともたつく印象がある。

それと、おばさんが怒鳴り込んでくる部分。
現在ひとり住まいで、それ以前は空き家だったのはわかっているはずなのに、この行動は不自然。
(もちろん、このおばさんの行動も怪異のひとつと解釈することも可能だろう)
過去に何があったのかを読者に推察させる部分ではあるけれど、積み木のくだりなどでも察することは可能なので、思い切って刈り込んでもよかったと思われる。

盛り塩をしていた人物が幽霊(?)だったのは、意表を突かれた。いい意味で混乱させられた。

http://www.chokowa.com/cho-1/2007/entry-blog/blog.cgi/20070507063703

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2007年4月13日 (金)

似てるっちゃ似てる……

http://stat.ameba.jp/user_images/50/25/10014148694.jpg

http://www.chokowa.com/cho-1/2007/entry-blog/blog.cgi/permalink/20070413103947

怪異のキモ部分だけで、これまた偶然と言われればそうなんだろうけどね。

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